デイリーフレネ

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2005年04月20日

VOL/1000

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1.ジャパンフレネあれこれ
2.仮説実験授業「空気と水」を楽しもう!
3.お授業―異文化圏での触れ合い方
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★今日はなんの日
1775 アメリカ独立戦争始まる
★今日の花言葉
キングサリ「さびしい美しさ」
★今日は誰の誕生日
アドルフ・ヒトラー(1889 独・政治家)
★今日の名言
「道草も旅のうち。道草を食えない旅は、旅ではな
い。馬だって道草を食わなきゃ、途中でへたばる」
     ―むのたけじ 詞集『たいまつ』より―
-祝!1000号!1999年以来、苦節6年…。
ついにデイリーフレネは1000号に到達しました!
最初は、手書きのペーパーとして会員にのみ配布し
ていましたが、インターネット上でも発信しようと
いうことになり、HP開設と同時にデイリーフレネ
をメールマガジン発信エンジン<まぐまぐ>に登録
しました。
学級通信同様、この手のものは毎日出さなければ長
続きしません。これからもよろしくお願いいたします。
■1.ジャパンフレネあれこれ■
● <数学入門>に燃える
遠山啓著<数学入門>(岩波新書)を使っての読書
会&レクチャー。本日は、『分離量と連続量』。17
歳じゅん君、16歳ドラゴン&けんご&ゆういちろう
君、そして13歳みつき。
「量ってなあに?」いきなり質問されて、みんな?
????基本中の基本からレクチャーし、単位の話
から社会科学的な話にまで発展する。
「権力者は教育と単位を手中に収めて大衆を支配す
るんだ。豊臣秀吉が何をやったか覚えてる?」
太閤検地における度量衡の改定、白土三平の『カム
イ伝』…。
そして小数・分数の生まれ…、無限論へ…。あっと
いう間の70分!
みんな真剣に聞いてくれて充実!木幡マン、満足!
● 春だ!キャンプだ!長瀞だ!
新宿と熊谷、実行委員が電話でやり取りしながら、
キャンプの内容が決まった。
「えっ?お昼は手打ちうどんなの?キャンプといえ
ばカレーでしょう。おれ、カレー作ろうっと!」
「あ、また木幡さんの自己中がはじまった!」
「木幡さんカレーはいいけれど、ちゃんと野菜の皮
をむいてくれよな」
「うるせー、俺が自費で作るんだから文句言うなよ。
誰にも食べさせない!」
お互い軽口を出しながら、心はキャンプに飛んでい
ますね!
■2.仮説実験授業「空気と水」を楽しもう!■
   ↓
http://www.jfreinet.com/report/index2004.htm
今日のお授業は、水と空気の実験。
水が入った水槽に、さかさまにしたコップを入れる。
(ア)さて、コップの中身はどうなるの?
(イ)水がいっぱいまで入る。
(ウ)水はほとんど入らない。
(エ)水が半分くらいまで入る。
(オ)その他。
それぞれ予想を立てて、挙手!なぜ、そのように予
想したのか、きちんと根拠も述べなければなりませ
ん。(これがなかなか難しいこと…)
「あのねえ、コップの中には空気が入っているけれ
ど、空気が壁になって水は中に入らないの」と、り
ょうすけ。なるほどなるほど…。
では、それぞれの予想の正誤を確認するためにはど
うすればよいかな??仮説検証しながら、実験は進
んでいく。 小さい子から大きい子まで楽しめます。
コップの中に細い管を入れてみると…どうなるかな?
ここからスポイトの話。一人一人スポイトを持って
外に出る。グループを作り、リレー形式のスポイト
競争。スポイトを上手に使い、遠くにおいてある水
槽から水をすくい、自分達のメスシリンダーに水を
入れる。早く一杯にしたほうが勝ち!
スポイト競争の後は、スポイトを水鉄砲にして、水
のひっかけっこ!これ必然なり!
初夏を思わせるような暖かい一日でした。
■3.お授業―異文化圏での触れ合い方■
   ↓
http://www.jfreinet.com/report/index2004.htm
春休み中にイラクで拘束された高藤菜穂子さんの講
演を聞いてきたテッシー。今日はそこで感じたこと
をみんなに紹介。
まずは、イラクの位置を地図上で確認。
「今ここで戦争が起きているね。じゃぁ、誰と誰が
戦争をしてるの?」
「アメリカとイラクでしょ?」
「武装勢力」
「悪い人達」などいろんな意見。
「武装勢力って、武装された勢力?そうしたらアメ
リカ軍は?」
「武装してるかぁ。」と、まさる君。
そう考えると『武装勢力』って言葉はどういう意味
を持つのかな?
一概に「誰と誰が戦争をしている」と言えないほど
複雑なのか、それとも情報が曖昧なのかな。
●イラクの現状へ
現在、自爆テロを恐れる駐留軍は、イラク国内に数
々の検問所を設けている。
米兵は前から車が来るのを確認すると、
1.車に向かって手のひらを挙げる
2.空に向かって威嚇射撃をする
3.車に向かって発砲
という順で車を止めることになっているらしい。
「でも、検問所で命を落としている民間人の数はも
のすごい数なんだって。車が止まらないらしいんだよ。」
「悪いことをしていないのなら、みんな普通止まるよね。
なんでだ?」
イラクでは手のひらを挙げることは「こんにちは!」と
いう挨拶であり、空に向かっての発砲は「祝砲」という
嬉しい行為だという。
「イラクの文化を理解しないで現地にいる軍隊が原因?
それとも、その逆なのかな?」
「俺が例えばアメリカに行ったら英語を話すよ。だから、
現地に合わせるべきなんじゃない?」
「どっちもどっちっていう気がするなぁ。」
もちろん正解はない質問だけど、対話の必要性のある
問題。これだけ多くの人が亡くなっていて、文化の違い
では片付けられない状況だけれど、このすれ違いはあ
まりにも悲しいなと思ったのでした。