デイリーフレネ

日々の状況や教育エッセイをJF代表・木幡が執筆。メールマガジンでもお届けしています。登録はこちらから

2005年06月26日

vol/1041

============= ◆   日刊通信   ◆ =============
============= ◆ デイリー・フレネ ◆ =============
-------------------- VOL/1041--------- 2005/06/27
//////// CONTENTS //////////////////////////////
1.新宿フレネいろいろ
2.熊谷の科学実験
3.こはたまんの一夜一冊(2)
==================================================

★今日はなんの日

1994 松本市で猛毒ガス「サリン事件」が発生、7人死亡

★今日の花言葉

とけい草「聖なる愛」

★今日は誰の誕生日

ヘレンケラー(社会福祉活動家 米 1880)

★今日の名言

「学生がよく、この授業はなんの役にたつかと言う
が、七割まではムダである。しかし、この七割をば
かにしてはいけない」
―森 毅(数学者・評論家)―


---------------------------------------------------

■1.新宿フレネいろいろ■

● 「暑い」と言っちゃだめ

今日の東京は暑かった!特に人ごみ・ビル街の渋谷
に行った新宿っ子たちは、ばてばて。
つい「暑いなぁ」という言葉が口をついて出てきて
しまう。

「暑い、暑いというから暑くなるんだよ。今日は暑
いって言っちゃだめね!」
そんなこんなで始まったゲーム。「暑い」と5回言
った人は、ものまねの罰ゲーム!

「今日は涼しくないなぁ。あたたかいなぁ」
慎重なよう君。一方、
「ったく暑いなぁ。あ!言っちゃった」とりょうすけ。
しかも10回以上、禁句を口にしたのでメンバーから
外される。論外。

「そうだね、暑いから…は!言ってしまった!」
スタおきょうも、うっかり。フレネに帰ってからたっ
ぷり罰ゲームをやらされたのでした。

● 沖縄の楽しみ

いよいよ間近に迫ってきた、「飛ぶ教室in沖縄」!
自由行動の予定もしっかりたて、準備は着々と。

「去年もいろいろ楽しかったよね」ふと始まる思い出
話。
「去年一番楽しかったことは…まさる君が車から落下
してきたこと」と、りょうすけ。あった!あった!そ
んなことも!でも、楽しかったって…。

「今年はダチョウ倶楽部つぶれてるかもね」と、ドラ
ゴン。
「あそこ行くとさぁ、悲しい気分になるんだよね」ス
タおきょう。
「一番悲しかったのは、箱詰めにされたダチョウに乗
せられた瞬間だったな」
思い出話に花が咲いて…沖縄に思いをはせるみんなで
した。


■2.熊谷の科学実験■
   ↓
http://www.jfreinet.com/report/index2005.htm

「あー、カメラ欲しい!」と、昨日から言っている
かい君。そして、
「カメラってどうして写るの?」という質問から、
懐かしのレンズの実験!

まずは、レンズってどういう形をしているのかを確
認。50円玉の穴に水滴を入れて確認。
「水滴が盛り上がっているときは大きく見えるね。」
「へこんでいるときは…??」

そして、「虫眼鏡で太陽の光を集めるとどういう形
になるのか?」という質問から、眼球の話まで。

「あー、なんとなく思い出した!」と、かい君。
一度見たことのある子はしっかり覚えていた実験
でした!

●お授業その2―塩水の冷凍庫

「あーつーいー…。」
なんといっても熊谷は暑い…。

それでは、「アイスを作ろう!」ということで、本
日2本目の実験。

「水は、何度で凍るの?」
「0度でしょ!」と、ユータ君。
「沸騰するのは??」
と、質問を何本か。

そこで、氷水を準備して温度計を差す。
「ここに温度計を入れるよ…。」
それはそれは、どんどん下がる。んー、見ているだけ
で涼しげ。

そこで、塩を入れると0度以下に。
「なんで0度以下になるかというと、…」簡単に説明。
手を入れては、
「気持ちいぃー…。」

最後はみんなでジュースを買って来てアイスを作って
おしまい!

■3.こはたまんの一夜一冊(2)■

● 『冬の猿』アントワーヌ・ブロンダン(文遊社)

中国に「冬になって親からはぐれてしまった子猿に
えさをやり森に帰してやる」という故事があるそう
だ。はぐれてしまった猿を人間に置き換えるとどう
なるか?

インドシナ半島・中国で軍隊経験のある初老の男…。
フランスの港町で小さなホテルを経験している。か
つて、浴びるほど飲んだ酒をある理由でやめて、か
なりの年月が経っている。

そこにやってくる年齢30代の男…。彼は自分の居場
所を見失い、自暴自棄になっている。港町の酒場で
しこたま酒を飲み大暴れ。酔っ払っては路上で車を
牛に見立てて闘牛の真似。初老のホテルマンは、そ
んな男にかつての自分を見るのだった。

実は、この飲んだくれの男には、その港町の女子寄
宿学校に預けている小さな娘がいるのだが、父親と
して彼女の前に立つ自信がない。

初老のホテルマンは、禁を破り、その男としこたま
飲んで泥酔…。一夜だけのはちゃめちゃ生活の中で、
はぐれてしまった子猿(30代の男)に帰るべき森を
教えてやるのだった…。

ブロンダンはフランスの無頼派作家。同席したサル
トルを気に食わないからと殴ってしまったなど、数
々の逸話を残している。

ぼくは、文章を読む前に、映画を見ていた。ジャン
・ギャバンとジャン・ポール・ベルモントの酔いど
れ合戦が素晴らしい。

飲んで飲んで飲まれて飲んで…、その果てに自分自
身をみつけていくのだが、モノクロ映像がある種の
リリシズムをかもし出し、いい味の映画になってい
た。この作品は、今、DVDで見ることができる。

かつて無頼派と言われた織田作之助や坂口安吾、そ
して田中英光…、アメリカではブコースキー…、彼
らの作品に共通しているのは、人間に対する優しさ
そのものだ。

映画と文章、一緒に干渉することをお勧めする。