2005年07月03日
vol/1046
============= ◆ 日刊通信 ◆ =============
============= ◆ デイリー・フレネ ◆ =============
-------------------- VOL/1046--------- 2005/07/04
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1.新宿のお散歩-国立歴史民俗博物館
2.熊谷な一日
3.こはたまんの一夜一冊(3)
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★今日はなんの日
1776 アメリカの植民地13州がフィラデルフィアで
イギリスからの独立を宣言、アメリカ合衆国
誕生
★今日の花言葉
もくれん(紫)「自然愛」
★今日は誰の誕生日
ルイ・アームストロング(ミュージシャン米1900)
★今日の名言
「頭のいい人は批評家に適するが、行為の人には
りにくい。すべての行為には危険が伴うからである。」
―寺田寅彦(物理学者)―
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■1.新宿のお散歩-国立歴史民俗博物館■
↓
http://www.jfreinet.com/report/index2005.htm
今日は千葉県佐倉市にある民族博物館へ。館内は日
本の縄文時代から現代までの展示物がいっぱい!
● 土偶の真似合戦!
「どう、おきょう。こんな感じ?」
展示されている土偶を真似て唇をとがらせる、りょ
うすけ。同じ顔して向かい合って…まるで意志の疎
通をはかっているみたい。
それに対抗して、今度はよう君。
「これはどう?」
足をガニマタにして、あごを突き出す。
「一枚だけならいいよ」と言って、写真を撮らせてく
れました。
● 感動の「伊能図」!
「おきょう、これはすごいよ!」とドラゴン。そこ
には…かの有名な伊能忠敬が作ったという日本地図。
「ほとんど合ってるよなぁ」
本州と九州・四国が近いけれど、今私たちが使って
いる地図とほぼ同じ!これを作るのに、日本中を歩
いて測定したのだからすごい。
貴重なものを見ることができたね!
● ドラゴン怒る!
帰りの電車でのこと。席が二つ空いたので、立って
いたおきょう・ななちゃんが座ろうとした。すると
りょうすけが、後ろからささっと割り込んで、なな
ちゃんの座ろうとしている席を横取りした。
それを見て、ドラゴン。りょうすけの腕をつかんで、
立たせる。
「君何してるの!そういうことは絶対やっちゃだめ!」
「痛い!痛いよぉ」半泣きのりょうすけ。でも自分
が悪い事をしたという自覚があるらしく、反論しな
い。そして、りょうすけはいじけて、隣の車両に行
ってしまった…
ドラゴンと別れた後、スタおきょうからりょうすけ
に少し話をした。
「どうしてドラゴンに怒られたかわかる?」
「…うん。席を取ろうとしたからでしょ。でもわざ
と(意地悪でしたわけ)じゃないんだよ」
「わざとじゃないかもしれないけど、この前もドラ
ゴンに対して同じことをやったでしょ?された方も
見ている方もすごく嫌な気分になるんだよ。そんな
ふうにしてまで、座る必要ないでしょ、元気なんだ
から」
「…うん、わかった」
周りの人の迷惑やマナーを考える必要があるね。親
しい間柄でも、気配りやマナーは大切だね。
■2.熊谷な一日■
↓
http://www.jfreinet.com/report/index2005.htm
● ペンギン騒動
毎週金曜日、木幡の熊谷訪問!
まずは、新宿でも好評だった『高橋留美子劇場―P
の悲劇』の読み聞かせ。
「今日のお話には、動物が登場します。その動物を
当ててください。はいかいいえで答えます」
「毛が生えていますか?」
「はい」
「食べられますか?」
「うーん、たぶん」
「二本足で立ちますか?」
「はい」
「寒いところに住んでいますか?」
「はい」
「あ、わかった!一番最初は、『ペ』がつきますか?」
「はい」
「最後は『ン』ですね」
「はい」
「完璧にわかった!」
「じゃあ、お話しに入るね」
ところが、読んでいくと、
「え?ペンギンなの?おれ、ペリカンかと思った」と、
かい君。(爆笑)
「おれも」
はあ?ペリカンが寒いところにすむの?
● 沖縄カルタ+上毛カルタ+妻沼カルタ
大カルタ大会!二人一組のタッグマッチ!沖縄カル
タを取った人は、木幡からの質問に答えなければな
らない。同チームの人が答えても構わない。
「鶴舞う形の群馬県」などローカルな話題や「ニヘ
イデービル」なんて沖縄方言が出てくる。
読み手は三種もあるからすごく疲れるんだなあ…。
■3.こはたまんの一夜一冊(3)■
●「インドの大道商人」山田和=写真・文
平凡社 1990 3800円
この本は、今から14年前学校教育現場にいた時、
教え子のAちゃんから借りた。借りたままになっ
ているから、ここにこうして存在している。
3800円だから、当時の高校生には結構高額の図書
だったと思う。
「おっ、面白そうな本を読んでいるね」
「でしょ!じき、読み終わるから、読んだら貸し
てあげるね」
そして、この本は、ぼくのところにやって来た。
この本に書かれているのは、いまだにカースト制
とい身分制度に組み込まれたなかで生活している
インドの大道生活者たちの一部始終だ。
耳掻き・蛇使い・マッサージ師・歯ブラシの木売
り・辻写真師・シシカバブ売り・手相見・金魚売
り・仕立て屋・アイロンがけ屋・木の葉の皿作り・
時計の防水加工・歯医者・大道芸人・見世物…、
その他あれこれ…。
現代の日本ではとうの昔になくなってしまったおど
ろおどろしくすさまじくもしたたかな世界がそこに
はある。
数年前、新宿の花園神社で見世物小屋が建っていた
が、最近、傷痍軍人の弾くアコーディオンやハーモ
ニカは時代と共に消えてしまった。そういうものが
ない世界がいいのかどうか、ぼくにはよくわからな
い。
著者の山田和はある時、<ゾウ足男>に出会う。左
の足が少なくとも大きめの枕くらい、頭三つ分くら
いはゆうにある。みんなの恵みで生きているという。
不具者という劣等感や差別とかけ離れた意識をもつ
人々の世界に、彼はある種の感動を禁じえない。
インドには、リハビリテーション、すなわち社会復
帰という概念がない。彼は、こう書いている。
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日本では、ケガをすれば仕事を休んで治療し、リハ
ビリテーションの後、社会復帰する。もし身体が元
にもどらねば、元の仕事にもどれないだけでなく、
隔離された別社会に組み入れられ、かつての社会か
らは抹殺されるのだ。
つまり、日本は「健常者」と「障害者」、すなわち
「使える人間」と「使えない人間」という二極的な価
値観の上に成り立っている国なのである。ところがイ
ンドの田舎では、階級差別というファクターを除けば、
どんな形ででも社会を構成するまっとうな一員でいら
れるとも言える。「健常者」「障害者」といいう分け
方がない以上、リハビリテーションという概念もない
のだ。
(p135~136)
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今私達が住んで認識している世界だけがすべてでは
ない。そのことを知るために、日本の外に眼を向け
てみよう。その前に、この手の本を読んで、想像力
をはたらかせてみよう。
ところで、この本を貸してくれたAちゃん、もし、
この文章を読む機会があれば、連絡してください。
本は、お返しいたします。夕食つきで…。