デイリーフレネ

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2006年02月02日

vol/1132

============= ◆   日刊通信   ◆ =============
============= ◆ デイリー・フレネ ◆ =============
-------------------- VOL/1132--------- 2006/02/01
//////// CONTENTS //////////////////////////////
1.化石レプリカ作り&進化について-新宿
2.お授業―人間として生きること-熊谷
3.お便り2連発!
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★今日はなんの日

1953 NHKが日本初のテレビ放送開始

★今日の花言葉

さくら草「若い時代と苦」

★今日は誰の誕生日

エリツィン(政治家 露 1931)
ジョン・フォード(映画監督 米 1895)

★今日の名言

「どんなときでもイタリア人は野蛮人か道化師のよ
うに行動する」
―ムッソリーニ―

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■1.化石レプリカ作り&進化について-新宿■

http://www.jfreinet.com/report/index2005.htm

● じゅん君先生

まずは小さい子を中心に、「科学のタマゴ」のキッ
トを使って、化石レプリカ作り!
石膏を水に溶かして、型に流します。

みんなにやり方を教えてくれるのは、じゅん君!さ
すが教員志望!

「ここをセロテープでとめてごらん」丁寧に教える、
じゅん君。

しかし、石膏を流し終わった顔を見ると
「…。疲れた」
みごとにげっそりしていました。

● 「進化論」再考

次に、大きい子たちと「進化」について考える。こ
こで出てくるのは、ダーウィンの「進化論」。

「『進化論』を唱えたのは誰?」
「ダーウィンだろ。『種の起源』」と、じゅん君即
答!

ダーウィンの意図とは離れて、「進化論」は各国で
政治的に利用されてきた。それがナチスとの関わり
であったり、アメリカの天才児教育に結びついてき
た。

何が優れていて、何が劣っていることなのか?それ
は誰が決めることなのか?

あらゆるところで、優劣を計られているような、そ
んなことを感じることもある。

「人が人に優劣を決めることってできるのかな?」
との問いに、
「できないと思う。なぜなら完璧な人間はいないか
ら」とはじゅん君からの一言。

■2.お授業―人間として生きること■
   ↓
http://www.jfreinet.com/report/index2005.htm

今日は先週に続いて『人間として生きるということ』
ということについてのお授業。まずは先週の復習か
ら。「『人間の子どもは人間』と言えるか?」という
ことをもう一度考えるところから。

「やっぱり蛙の子は蛙になるしかないけれど、人
間の子はそうじゃなかった!」
そうだったね!

●社会の中で生きるということって??

「みんなの生活に必要なものを挙げてみよう。」
「洋服」「めがね」「携帯電話」「食べ物」などな
ど…。

「では、それを自分で最初から作るとなるとどうな
るかな?」
「服だったら、まずは、布を探して…。」
「いや、繊維でしょ!」と、のん君。
「針もいるねぇ。」
「やっぱり毛皮とかになるんじゃない?」と、まさる。

今はお金を出して手に入れているけれど、これも社
会の中で生きているからこそ、のことだね。

●『遺産』ってなんだろう?

まずは、みんなの知っている『遺産』って?
「親が死んだりしたら、もらうもの。」
「世代で言うと??」
「上から下!」と、なみちゃん。

そして、『物質的遺産』と『社会的遺産』につい
て考
る。
「物質的遺産には所有者がいるけれど、社会的遺
産(=文化)には所有者がいないんだね。」
「欲しかったら、手に入れることができるってこと
か!」
「他人のものを取ったら怒られるけどね。」
「もちろん、どれを手に入れるかを自分で選ぶこ
とができるね。」

●『まわり道』の実験

そして、ケーラーの『まわり道』の実験の紹介。

袋小路の柵に入れられた、
1.赤ちゃん
2.ニワトリ
3.犬
が、それぞれ柵の前に置かれた目標物を手に入れる
ためにどのような行動をしたのかと言うもの。

・赤ちゃんは後ろの出口から出て目標物を手に入れ
る。
・ニワトリは目の前の柵を越えようとして目標物を
得られず。
・犬は遠くに目標物(えさ)を置いた場合は後ろの
出口から出たのだけれど、柵の目の前に目標物を置
かれた場合は柵を越えようとして得られず…。

「どうしてかな?同じ犬で同じ場所なのに??」
「近くに置いたと言うことは…、あっ!」と、まさる。

最後に『理性』という言葉をキーワードにお話。自
分の目標を達するためにはその道のりを計画するこ
とに加えて、それに沿って行動することが求められ
るんだね。

さらにはソクラテスの話を簡単に紹介するところまで。
いろいろなことを理性を持って得ていったのなら、そ
れを信念にして生きていくことができるのかも。
集中の一時間でした。


■3.お便り2連発!■

埼玉県のKさんと鳥取県のAさんからのお便りを紹
介しましょう。お二人とも、プレゼントのメールで
した。ありがとうございます。

埼玉県Kさん------------以下、転載。

4年前に息子が1年半ほどお世話になりました。
ごぶさたしております。息子は昨年体調をくずし学
校も休んでいましたが、今は回復してきています
(高等学校1年です)。その節はたいへんお世話に
なりました。

子供たちが大きくなり家の整理をしていますが、も
ううちの子供たちが使わなくなったものですが、世
界の国旗カード(25cんx30cmくらい、20
0枚ほど)と分子模型(発砲スチロール製、酸素な
どからブドウ糖、氷、ダイオキシンなど)をもしフ
レネで使えるようでしたら、宅急便でお送りしたい
と思いますがいかがでしょうか。

使えるようでしたらお知らせください。もし入用で
なければその際もご遠慮なくおっしゃってください。

ではよろしくお願いします。寒い中スタッフのみな
さん、お子さん方ご自愛くださいませ。


鳥取県Aさん------------以下、転載。

前略、お変わりございませんか?大変ご無沙汰いた
しております。「ジャパンフレネ通信」毎回楽しく
読ませていただいております。フレネの子供たちの
生き生きとした様子が目に見えるようです。

さて、No22の中にありました「放送禁止歌」につい
てですが、大変興味深く読みました。私も赤い鳥は
好きで、アルバムを持っています。中学・高校とフ
ォークソングを聴いた世代です。(ちなみに一番の
ファンは井上陽水でした。)

そのときは「竹田の子守唄」は赤い鳥の代表曲だと
いった認識でしたが、近年教員になってから「放送
禁止歌」といったことを聞いたりもしました。

先日、鳥取県教職員組合で「竹田の子守唄~名曲に
隠された真実~」といった小冊子をいただきました。
音楽プロデューサーの藤田正さんの公演をまとめた
もののようです。《(財)鳥取県部落解放研究所が
編集》 

それを読んでみると、本当は歌っていい歌のようで
す。正しく知ることが差別をなくすることのように
も書いてあります。もしよろしければその資料をお
送りしたいと思いますが、いかがですか。  

とりあえず、確認にしてからにしようと思い、メー
ルしました。         早々
(ちなみに最近は「よいとまけの歌」にはまってい
ます。)