デイリーフレネ

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2006年02月02日

VOL/1134

============= ◆   日刊通信   ◆ =============
============= ◆ デイリー・フレネ ◆ =============
-------------------- VOL/1134--------- 2006/02/03
//////// CONTENTS //////////////////////////////
1.アイススケート-新宿
2.熊谷あれ
3.連載小説「教師のモラル」-仰げば尊と師(10)
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★今日はなんの日

1717 大岡忠相、江戸南町奉行に抜擢

★今日の花言葉

たねつけばな「君に捧げる」

★今日は誰の誕生日

メンデルスゾーン(音楽家 独 1809)

★今日の名言

「宙宇は絶えずわれらによって変化する。誰が誰
よりどうだとか、誰の仕事がどうしたとか、そん
なことをゐっているひまがあるか」
      『生徒諸君に寄せる』―宮澤賢治―

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■1.アイススケート-新宿■

http://www.jfreinet.com/report/index2005.htm

本日のお散歩は、久しぶりの運動系、アイススケー
ト!神宮のスケート場までテクテク歩いて向かいま
す。

● 転んだ分だけ…

今日のメンバー。なんと、「スケートは初めて」と
いう子がほとんど。
「転んだら痛い?」と、どきどきしながらスタート!

みんな最初は、壁伝いに滑る。
ゆっくりゆっくり…

「おーっとっと、おーっとっと」
と言いながらも、転びそうで転ばないじゅんじ。た
まに尻もち…

しかし、じゅんじはあっという間に手離しで滑れる
ようになりました!転んだ分だけ、上手になったね!

● ダイナミック!しほ

疲れ知らずの、しほ!

「ぎゃー!おきょうー!!」
悲鳴をあげながら、スッテンコロリン!転んでも転
んでも、落ち込むことなく再挑戦。

「もう一周してくる!」と、しほ。
転ぶことを恐れない。度胸がある!かつ、ダイナミ
ック!!

● 怒りのスケーティング

一滑りしたら、お昼ご飯を。

休憩所の自動販売機でご飯を買おうとすると…全て
のボタンが「売り切れ」(泣)

「すみません、全部売り切れなんですか?」と、店
員に尋ねるりょうすけ。
「今日は補充の予定はありませんよ」
「えーーーー!」
「飯食わせろーーー!」
空腹MAXのじゅん君、ノンストップで10周!怒りの
スケーティング。

帰るころには、りょうすけの目の下にはくまができ
ていました…

■2.熊谷あれこれ■
   ↓
http://www.jfreinet.com/report/index2005.htm

「なんだよ!今日はどうしてお迎えがないの?」
「いやあ、行こうと思ったんだけれど、映画が面白
くてさあ…」と、かい。

みんなでビデオ鑑賞の熊谷に訪れた木幡です。

神奈川県藤沢市の教育文化センターが5年ごとに全
中三で行っている『学習意識調査』を元にお授業。

この調査によると1975年を境に学校外の学習時間や
学習の理解度が年々落ちている。逆に1975年をボト
ムにして自由への希求度が大きくなっていく。

なぜか?実は1975年は高校進学率が90パーセントを
超え、不登校児童生徒の数がボトムになった画期的
年なのだ。

誰もが高校に行くことにより、夢や希望の場所であ
った学校の役割が終わってしまったと専門家は見る。
学習意欲は低下し、理解度も必然的に落ちる。
嗚呼!無情!

1975年までのデータを提示し、以後どうなっていっ
たのか予想しながら授業が進む。

●お授業―学習意識調査から

今日は急遽木幡マンのお授業。まずは、幼き日の木
幡マンの写真を見て、当時の日本を見る。
5歳くらいの木幡マンの姿に
「かわいい!」と、みんな。
周りの景色も今とは全然違ったね。

その後、5年ごとに行われている学習意識調査を使
っての仮説授業。

自宅学習時間から「授業はよくわかるか」という質
問まで、1975年を境にどのように変化していく
のかを順を追って考えました。

予想を立てた理由には、
「学校行ってても、授業全然わからなかったもん。」
と、辛辣な意見も。

時代によっていろいろと意識の変化はあって、その
変化の中にあっても変わらないような『好きなこと』
が見つかるといいね、という深いお話でした。

●お料理―鉄板料理三昧!

今日のお料理はお好み焼きに、たこ焼き、さらには
焼きぞばと鉄板焼き三昧!

「じゃぁ、おれはお好み焼き作るね!」
「焼きそば!」
みんな自然と分業に。

のん君としおちゃんは、二人でせっせとお好み焼き
を焼く。
「おっ!これが一番できがいいんじゃない?」
どんどん上手になっていったね!

かいとユータはひたすらたこ焼き作り。こちらも上
達!「たこ無しのテッシー用作っておいたよ!」
と、嬉しい心遣いまで。

みんなの分業のおかげで、これだけいろいろなもの
を調理したのに、とってもスムーズでした!

味のほうも、
「このたこ焼き、店で売っているのよりうまい!
JFFで売れるね!」と、大好評!!

■3.連載小説「教師のモラル」-仰げば尊と師(10)■
                ―木幡 寛

いろんな教師に出会い導かれ、今の北野が形成され
たのだろう。良い悪いは別にして、教師一人一人に
なんて個性があった時代だろう。あの倉田先生に比
べると、今話題の体罰教師なんて、ゴミみたいな存
在である。

よく考えてみると、モラル・常識・善なんてものは、
時代や地域によって流動的なのだ。モラルという枠
に人間を閉じ込めず、一人一人の個性に臨機応変に
対応してほしい。北野に接する生徒は、誰もがそう
訴えているようである。

人間誰しも他者に迷惑をかけて死んでいくのだ。
ある集会でラジオの子供向け相談で著名になってい
る教師に出会ったが、彼はしみじみとこう言ったこ
とを思い出す。

「北野君、人間はね何にも自分ひとりじゃできない
の。生まれたとき産湯につけてくれるのも他人。死
んだときも棺桶の中には一人ではいることはできな
いでしょう。生まれてから死ぬまで、他人の世話に
なって生きていくの。他人に迷惑をかけて生きてい
くのが人間なんだよ」

だからこそ北野は思う。他人の迷惑を少しぐらい受
け入れる自分になっているだろうか。迷惑を不快に
思わずコミュニケートできる自分になっているだろ
うかと…。

                  (続く)