デイリーフレネ

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2006年02月28日

vol/1147

============= ◆   日刊通信   ◆ =============
============= ◆ デイリー・フレネ ◆ =============
-------------------- VOL/1147--------- 2006/02/27
//////// CONTENTS //////////////////////////////
1.物流博物館へ!-新宿
2.熊谷の授業―日本なんでもランキング
3.木幡マンの一夜一冊(22)
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★今日はなんの日

新撰組の日

★今日の花言葉

おおあまな「純粋」

★今日は誰の誕生日

エリザベス・テーラー(女優 英 1932)

★今日の名言

「世界は偉人達の水準で生きることはできない」
       ―フレイザー『金枝篇』より―

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■1.物流博物館へ!-新宿■

http://www.jfreinet.com/report/index2005.htm

本日のお散歩は、高輪にある物流博物館です!

● 物流って??」

博物館に到着。学芸員さんからいきなり
「物流ってどういうことか知ってる?」との問い。
「???」

まずは「物流」についてのビデオ鑑賞。
「大きい船だねぇ!」
なんとたたみ20畳ほどあるコンテナを3000個
も運搬できる貨物船!

こうして運ばれお店の棚に並ぶ、商品。値段には物
流コストが含まれているんだね。

● 飛脚に変身!

ビデオ鑑賞の後は、ものを運ぶ道具を実際に使って
みました!

手に抱えると重いものでも…
「こうすると、ほら!運べるね」なるほど、といえ
る古人の知恵。

かずきとシー君は飛脚に変身!なかなか似合ってい
ました。なかでも二人が気に入ったのは、飛脚には
なくてはならないもの、刀!!
(盗賊から身を守るのだとか)

江戸時代には飛脚時刻表なんてものもあっただね。

● 変身!今度は…

女の子たちは、宅急便のユニフォームにお着替え。

「ヤマト・佐川・日本通運。ここはすべて揃ってい
ますよ~」得意げな学芸員さん。

大人気はヤマト運輸のユニフォーム。
「お届けもので~す!」ユニフォーム姿のしほ!走
りまわる!!

「あっつい!!」と、しほ。ふと見るとすかさず夏
の制服に着替えていました(笑)

「これ着て帰っていいの?」
「だめだめ」とても気に入った様子。

ゲームに没頭するともちゃんの後姿は仕事をさぼっ
てゲームセンターにいるドライバーさんのよう。
…哀愁を感じました。


■2.熊谷の授業―日本なんでもランキング■
   ↓
http://www.jfreinet.com/report/index2005.htm

今日はいろんなランキングの載っている地図帳を使
ってお授業。

例えば、
「スギ花粉症の有症率の高い都道府県は??」
「産業廃棄物の排出量が多い都道府県は??」
「観光客数の多い都道府県は??」
という質問。

●こんな予想 その1

「産業廃棄物っていうのは…、」と、具体的な例を
出す。
「えっ??牛のふんとかも??」
「じゃぁ、一位は北海道?牧場だらけ!」と、かい。

大当たり!ひとえに『産業廃棄物』といってもいろ
いろな形があるんだねぇ。」

●こんな予想 その2

「観光客が一番多いのは京都!」
「沖縄じゃない??」
と、予想のみんな。残念ながら違う。
「沖縄は45位なんだよねぇ。」
「えっ?あ、でも行きづらいかぁ。」

「観光客っていうのは日帰りも入るの?」
「そう、そう!」

これは、みごとに正解!!人口の多い地域から行き
やすい観光地がやっぱり人気だね!

●いつも下位の都道府県

下位の都道府県も合わせてランキング予想。
そうすると、人口や、流行などが関連するランキン
グでは下位に良く顔を出す県がいくつか。
「やっぱり、若い人がいないのかな??」
「人口自体も少なそう。」
と、データからいろいろなことが推測できる。

その逆ももちろん。
「東京とその周りの県は上位が多い!」
「あとは大阪、愛知とか…。」
と、傾向を読む。
「愛知には大きな会社もあるね。」というと、
「わかった!」

はたまた、「餃子の消費量」「シューマイの消費
量」などの『食文化』の地域差のランキングも。
このランキングで下位によく出てくるのは、
「また沖縄!?」というくらいに沖縄県。

「やっぱり、食文化自体が違うのかな?」
「向こうで食べたものとかは違ったねぇ。」

いろいろなランキングをみんなで予想!文化の違い
や過疎化による影響などなど、様々な偏りが見えて
きてすごく興味深い。

「この地図帳、欲しい!」という言葉が出てくる
くらい、おもしろい地図帳です!


※ 「今がわかる 時代がわかる 日本地図 
            2006年版 成美堂出版

■3.木幡マンの一夜一冊(22)■

●『クオレ-愛の学校』アミーチス 偕成社

人が成長していく段階段階で読まねばならない本が
ある。例えば、ぼくの場合、デフォーの「ロビンソ
ン・クルーソー」とかベルヌの「二年間の休暇」…。

感受性の強い時に正義や哀しみ、そして愛について、
感覚的な衝動があってもいいい。いや、あったほう
がいいい。

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小さい時から読書好きだったぼくは、本だけはよく
買ってもらった。一番古い読書体験は、確か3歳か
ら4歳ころ、同じ年の隣のAちゃんが虫垂炎で入院
したとき、お見舞いに持っていった『ジャックと豆
の木』だと思う。

本屋で買って、お見舞いに行くまでの間に読んでし
まった。今考えると、ぼくが読みたい本をお見舞い
に選んだような気がする。

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『クオレ』もそうだろう。ドイツ的正義感にあふれ
たケストナーの『飛ぶ教室』と対比的な作品だ。

マルコという少年が書いた日記形式がイタリア的感
傷や愛にみちみちている。『母を訪ねて三千里』も
マルコの英雄譚としてこの中に入っている。昔、読
んだ時には、マルコ的に感動し涙を流したものだが、
今読むとやっぱり涙は出ないなあ…。

人の価値観や人生観など時がたってもそんなに変わ
らないと思うけれど、アミーチス自体、160年前に
生まれた人でやっぱり今の大人の感覚とはずれてい
る。

昔の人は、説教臭いなんて今の子どもは思うかもし
れないが、それでも少年少女時代に読んでおいて欲
しい…、団塊の世代のおじさんは、そう思います。