デイリーフレネ

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2007年03月08日

vol/1312

============= ◆   日刊通信   ◆ =============
============= ◆ デイリー・フレネ ◆ =============
-------------------- VOL/1312--------- 2007/03/08
//////// CONTENTS //////////////////////////////
1.五目ご飯!-新宿
2.熊谷のお散歩―体育館
3.ひできのオーストラリア便り(5)「落ちこぼれの違い」―2
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★今日はなんの日
1935 忠犬ハチ公死ぬ

★今日の花言葉
母子草(ははこぐさ)「いつも思っています」

★今日は誰の誕生日
1939年 高木ブー(タレント)
1922年 水木しげる(漫画家)
1919年 水上勉(作家)

★今日の名言
「夢を安易に与える神は絶対に信用するな!夢は自
分で作り、自分自身でかなえろ!」
―ビッグコミックオリジナル連載マンガ
             「イリヤッド」より―

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■1.五目ご飯!-新宿■

http://www.jfreinet.com/report/index2006.htm

今日のお料理リーダーは、ゆうと。リーダー直々に
副リーダーに任命されたのは…
「はーい!りょうすけちゃんやりますー!」
「しゅうた、やってくれ」
りょうすけの自己推薦は却下され、しゅうたが就任。

「じゃあ、これをやって」指示のパス出しは、しゅ
うた。子ども同士で進行具合を確認しながら、仕事
を分担するのもだいぶ慣れてきたね!

「どうすればいいのー?」ではなく、自分でレシピ
を確認して、次に必要な作業に移れるようにもなっ
てきたねぇ!

リーダー制にしてから、大人は見守る役に。みんな
頼もしくなってきました!いい感じで来年度につな
げそうな手ごたえです。

具を煮る作業。最後まで火の番をしてくれたのは、
かずき!「鍋のふたしないと!」係としての責任感。

汁がなくなるまで具を煮込んだら、炊き立てのご飯
に混ぜ合わせます。

「よーし!食すぜー!…か、硬い」だし汁の量が足
りなかったのか??

でもみんなで一生懸命作ったごはん。残さずみんな
で完食しました!

■2.熊谷のお散歩―体育館■
   ↓
http://www.jfreinet.com/report/index2006.htm

今日のお散歩は体育館。お昼を食べたらみんなで出
発!到着したらまずは準備運動。

「走るよ!」と、かい。野球教室から、ランニング
で運動を開始することが定着してきました!

バドミントンにバスケのパスゲーム、そしてドッヂ
ボールにバレーボール…。
「次は、~やろう!」と、みんな元気いっぱい!!

頻繁に行くようになった体育館。
みんなの上達具合もかなりのもの!
「あー!また負けた…。」
「うわー!取れない!球が速い!!」
投げる球は速いし、バドミントンはビシバシ打つし…。
もう大人もてんてこ舞いです。

みんなの体も力も大きくなっていることを実感する
ひと時です。


●緊急ミーティング

体育館でのこと。ドッヂボールの進め方についてト
ラブル。

いわゆる遅延行為がかさんで、
「早くやってよぉ。」という声が何度も。一緒にや
っているものとして、楽しくないというのが正直な
ところ。

あまりに続いたので試合途中だったけれど、
「もう、いい。やめる。」ということに。

体育館では個人的にお話。そして、フレネに帰って
からは緊急ミーティングで話し合い。

まずは、どういうことがあったのか、何が良くなか
ったを話し合い。今日始まったことではなく、体育
館に行く度に話に挙がっていたこと。
「前から思っていたんだけど…、」と、ぽつぽつ出
てくる。

・フレネで許されていることが、他の場所では許さ
 れないことがあるということ。

・そういうことの中心となるのは、周りのみんなが
 嫌だと思うことをしてしまっていること。

・フレネは一生いる場所ではないということ。

・いつかは、他の人間関係の中で生活していくとい
 うこと。

などを中心にお話。

今日は帰りの時間に差し掛かっていたので提案まで。
今週金曜日のミーティングで再度話し合いです。

■3.ひできのオーストラリア便り(5)「落ちこぼれの違い」―2■
   ↓
http://www.jfreinet.com/report/index2006.htm

いわゆる日本でいう落ちこぼれとは、自分の位置づ
けというものに対しての周りの人々、特に先生、
両親などに対して「自分はあなたが望んでいるよう
な人にはなりたくない」とはっきりと言えずにそれ
を内心にとどめてしまう人達のことではないでしょ
うか。

言えないという状態が続くと、やりたいことと、そ
れに対してやらなければならないこととの関連性を
考えることができなくなります。

そして、言えない、という心理は勉強のできなさ、
生活の中での人々への反発という形で出ます。そう
いった人達が、いわゆる日本でいう落ちこぼれの人
達だと思います。恥の社会で生きていれば、必然の
こととも言えます。

オーストラリアの生徒は「嫌なことは嫌って言いな
さい」「自分の意思を表示しなければ、押しやられ
てしまうのよ」と教育され、自分の考えを示すこと
によって成長してきた人達です。

落ちこぼれ、というニュアンスに近い言葉がありま
す。 Loserと呼ばれる、太った人達です。友人に
するかしないかを、体形で決めたりするというのは、
オーストラリア人の中ではあまり聞いたことありま
せんが、太っている=自分の体の管理がしっかりで
きていない人、というふうに捕らえられることはあ
ります。

コカコーラや、スポーツドリンクスポーツドリンク
など、砂糖入りの飲み物が学校の売店から無くすと
いう政府の方針は、こういった人達を国から減らす
為という国家単位の動きがオーストラリアにはあり
ます。

「逆に痩せているから美しいというわけではない、
そういう考えが、不健康なダイエットを促進するん
だ」という考えもあり、どこかの国のファッション
ショーで、痩せすぎのモデルが仕事をもらえなかっ
たという話を聞いたこともあります。

しかし、共通して言えることは、自分の体の管理を
しっかりとできるかどうかということです。そして、
体系に関わらず、自分の身の回りのものの管理、主
体的活動性があるかないかというのは、人を判断す
る材料になるものと言えます。

オーストラリアと日本の「落ちこぼれ」というもの
は、上記で示した、主体性への充実感の欠如、主体
性に対する虐待ということが大きく関わってきてい
るように思えます。

その分け目は、口だけを動かすか、口を動かして体
と頭をその時その時でできる限り動かしているかと
いうところで明らかになってくっるのではないでし
ょうか。