デイリーフレネ

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2007年03月09日

vol/1313

============= ◆   日刊通信   ◆ =============
============= ◆ デイリー・フレネ ◆ =============
-------------------- VOL/1313--------- 2007/03/09
//////// CONTENTS //////////////////////////////
1.形になってきた?-新宿フレネ映画作り
2.ビンゴでノリノリ―新宿
3.熊谷のお授業―言葉の表情
==================================================

★今日はなんの日
1571 剣客・塚原卜伝、没。83歳

★今日の花言葉
から松 (Larch)「大胆」

★今日は誰の誕生日
梅原龍三郎(画家1888) 
ガガーリン(宇宙飛行家1934) 

★今日の名言
「ぼくは断言しますが、旅をしない人なんて、まっ
たくみじめな存在でしかありえません」
               ――モーツアルト

---------------------------------------------------

■1.形になってきた?-新宿フレネ映画作り■

http://www.jfreinet.com/report/index2006.htm

軌道にのってきたフレネ映画作り。
台本も表紙・背表紙をつけて製本!
「おー!本格的じゃん!!」

映画のタイトルも決まりました!
ももちゃんが「んー…」とひねり出してくれた、し
ゃれたタイトルは…
『恋敵!覚悟!』です。

そして稽古。
木幡マンからみんなの演技へ檄が飛ぶ!

「もっと大きな声で!はっきりと!!」
「あ・えい・う・え・お・あ・お!」
演技指導も本格的。

撮影本番に向けて着々と進行中です。


■2.ビンゴでノリノリ―新宿■
   ↓
http://www.jfreinet.com/report/index2006.htm

5×5のマスの中に決めたお題の名前をどんどん書い
ていく。今回は「お鮨」がお題!「

トロ、中トロ、大トロの三種類あり?」
「甘エビってあったよね」

ビンゴするために、順番にそれぞれが書いたものを
言っていく。ただし、四つ並んでビンゴになるとこ
ろは言えない、ここがなかなか苦しいね。

「大鯛!」
「これは、鯛でもいいよね」という木幡に、よう君
「ダメだよ。全然違うよ」
さらに追い討ちをかける「真鯛!」ううううう…。

くじらとかドラゴンロール巻きとか、困っちゃう。

「また、やろうよ」
「今度は、画家の名前がいいなあ」
絵が好きなよう君の要望でした。ちゃんちゃん!

■3.熊谷のお授業―言葉の表情■
   ↓
http://www.jfreinet.com/report/index2006.htm


今日のお授業は言葉について。まずは、いろいろな
色やいろいろな形の持っている印象を考える。

赤や青、水色や黒…。折り紙を使ってイメージを。
「これは、あったかい。」
「冷たい感じかんぁ」などなど。

その後、五味太郎さんの『ことば』という絵本を使
って。この絵本は言葉が絵になって描かれている。
それを見て、「何て言ってる?」と予想を立てながら。
「わー!ひどい!!」
「愚痴に囲まれてしまっている…。」

言葉の持っている表情に加えて登場人物の表情や
状況を加味しながらセリフを考える。
「何か意地悪な顔してるから…。」

●自分で言葉を描いてみよう

そして、みんなの作業。
いろいろな場面の言葉を絵にしてみる作業。絵の具
を使って色、形を駆使しながら描いてみる。

まずは、「たすけて!」や「しまった!」などのい
ろいろな言葉。
「なんだか、暗い感じの色…。」
「もっと濃く…。」
絵の具なので、自分のイメージにより近づけること
が可能。

そして、最後に3つの場面での「さようなら」を絵にし
てみる。
「じゃぁ、役者になったつもりで…。」と、3つの場面
の「さようなら」を言ってみた後に作業開始。どれも
イメージが伝わってくる作品!


言葉は目に見えないけれど、ものすごい力を持って
いるんだね。同じ言葉でも、伝え方によっていろいろ
な表情を持つことも。言葉で伝えられることには限度
があるけれど、より自分の気持ちに近い形で出すこ
とは大事かな。

さらには、声の表情や顔の表情などなど。文章では
見えない力が言葉にはたくさん含まれているんだね。
『言葉の暴力』などをキーワードにお話。

言葉をどの様に使っていくかを考えていくきっかけに
なったら…。

2007年03月08日

vol/1312

============= ◆   日刊通信   ◆ =============
============= ◆ デイリー・フレネ ◆ =============
-------------------- VOL/1312--------- 2007/03/08
//////// CONTENTS //////////////////////////////
1.五目ご飯!-新宿
2.熊谷のお散歩―体育館
3.ひできのオーストラリア便り(5)「落ちこぼれの違い」―2
==================================================

★今日はなんの日
1935 忠犬ハチ公死ぬ

★今日の花言葉
母子草(ははこぐさ)「いつも思っています」

★今日は誰の誕生日
1939年 高木ブー(タレント)
1922年 水木しげる(漫画家)
1919年 水上勉(作家)

★今日の名言
「夢を安易に与える神は絶対に信用するな!夢は自
分で作り、自分自身でかなえろ!」
―ビッグコミックオリジナル連載マンガ
             「イリヤッド」より―

---------------------------------------------------

■1.五目ご飯!-新宿■

http://www.jfreinet.com/report/index2006.htm

今日のお料理リーダーは、ゆうと。リーダー直々に
副リーダーに任命されたのは…
「はーい!りょうすけちゃんやりますー!」
「しゅうた、やってくれ」
りょうすけの自己推薦は却下され、しゅうたが就任。

「じゃあ、これをやって」指示のパス出しは、しゅ
うた。子ども同士で進行具合を確認しながら、仕事
を分担するのもだいぶ慣れてきたね!

「どうすればいいのー?」ではなく、自分でレシピ
を確認して、次に必要な作業に移れるようにもなっ
てきたねぇ!

リーダー制にしてから、大人は見守る役に。みんな
頼もしくなってきました!いい感じで来年度につな
げそうな手ごたえです。

具を煮る作業。最後まで火の番をしてくれたのは、
かずき!「鍋のふたしないと!」係としての責任感。

汁がなくなるまで具を煮込んだら、炊き立てのご飯
に混ぜ合わせます。

「よーし!食すぜー!…か、硬い」だし汁の量が足
りなかったのか??

でもみんなで一生懸命作ったごはん。残さずみんな
で完食しました!

■2.熊谷のお散歩―体育館■
   ↓
http://www.jfreinet.com/report/index2006.htm

今日のお散歩は体育館。お昼を食べたらみんなで出
発!到着したらまずは準備運動。

「走るよ!」と、かい。野球教室から、ランニング
で運動を開始することが定着してきました!

バドミントンにバスケのパスゲーム、そしてドッヂ
ボールにバレーボール…。
「次は、~やろう!」と、みんな元気いっぱい!!

頻繁に行くようになった体育館。
みんなの上達具合もかなりのもの!
「あー!また負けた…。」
「うわー!取れない!球が速い!!」
投げる球は速いし、バドミントンはビシバシ打つし…。
もう大人もてんてこ舞いです。

みんなの体も力も大きくなっていることを実感する
ひと時です。


●緊急ミーティング

体育館でのこと。ドッヂボールの進め方についてト
ラブル。

いわゆる遅延行為がかさんで、
「早くやってよぉ。」という声が何度も。一緒にや
っているものとして、楽しくないというのが正直な
ところ。

あまりに続いたので試合途中だったけれど、
「もう、いい。やめる。」ということに。

体育館では個人的にお話。そして、フレネに帰って
からは緊急ミーティングで話し合い。

まずは、どういうことがあったのか、何が良くなか
ったを話し合い。今日始まったことではなく、体育
館に行く度に話に挙がっていたこと。
「前から思っていたんだけど…、」と、ぽつぽつ出
てくる。

・フレネで許されていることが、他の場所では許さ
 れないことがあるということ。

・そういうことの中心となるのは、周りのみんなが
 嫌だと思うことをしてしまっていること。

・フレネは一生いる場所ではないということ。

・いつかは、他の人間関係の中で生活していくとい
 うこと。

などを中心にお話。

今日は帰りの時間に差し掛かっていたので提案まで。
今週金曜日のミーティングで再度話し合いです。

■3.ひできのオーストラリア便り(5)「落ちこぼれの違い」―2■
   ↓
http://www.jfreinet.com/report/index2006.htm

いわゆる日本でいう落ちこぼれとは、自分の位置づ
けというものに対しての周りの人々、特に先生、
両親などに対して「自分はあなたが望んでいるよう
な人にはなりたくない」とはっきりと言えずにそれ
を内心にとどめてしまう人達のことではないでしょ
うか。

言えないという状態が続くと、やりたいことと、そ
れに対してやらなければならないこととの関連性を
考えることができなくなります。

そして、言えない、という心理は勉強のできなさ、
生活の中での人々への反発という形で出ます。そう
いった人達が、いわゆる日本でいう落ちこぼれの人
達だと思います。恥の社会で生きていれば、必然の
こととも言えます。

オーストラリアの生徒は「嫌なことは嫌って言いな
さい」「自分の意思を表示しなければ、押しやられ
てしまうのよ」と教育され、自分の考えを示すこと
によって成長してきた人達です。

落ちこぼれ、というニュアンスに近い言葉がありま
す。 Loserと呼ばれる、太った人達です。友人に
するかしないかを、体形で決めたりするというのは、
オーストラリア人の中ではあまり聞いたことありま
せんが、太っている=自分の体の管理がしっかりで
きていない人、というふうに捕らえられることはあ
ります。

コカコーラや、スポーツドリンクスポーツドリンク
など、砂糖入りの飲み物が学校の売店から無くすと
いう政府の方針は、こういった人達を国から減らす
為という国家単位の動きがオーストラリアにはあり
ます。

「逆に痩せているから美しいというわけではない、
そういう考えが、不健康なダイエットを促進するん
だ」という考えもあり、どこかの国のファッション
ショーで、痩せすぎのモデルが仕事をもらえなかっ
たという話を聞いたこともあります。

しかし、共通して言えることは、自分の体の管理を
しっかりとできるかどうかということです。そして、
体系に関わらず、自分の身の回りのものの管理、主
体的活動性があるかないかというのは、人を判断す
る材料になるものと言えます。

オーストラリアと日本の「落ちこぼれ」というもの
は、上記で示した、主体性への充実感の欠如、主体
性に対する虐待ということが大きく関わってきてい
るように思えます。

その分け目は、口だけを動かすか、口を動かして体
と頭をその時その時でできる限り動かしているかと
いうところで明らかになってくっるのではないでし
ょうか。

2007年03月06日

vol/1311

============= ◆   日刊通信   ◆ =============
============= ◆ デイリー・フレネ ◆ =============
-------------------- VOL/1311--------- 2007/03/07
//////// CONTENTS //////////////////////////////
1.みんないい味出しています!-新宿フレネ映画作り
2.なり代わり自己紹介-新宿
3.OB、続々!合格の朗報も!
==================================================

★今日はなんの日
1788 クックがハワイ島発見
1900 未成年者喫煙禁止法施行
※ ということはたかだか100年前ぐらい前まで、子ども
  がタバコ吸ってても平気ってこと?

★今日の花言葉
たねつけばな「燃える思い」

★今日は誰の誕生日
安部公房(作家 1924)
イワン・レンドル(テニス 米 1960)
ブリジット・フォッセー(女優 仏 1946)
※ 名作「禁じられた遊び」の名子役

★今日の名言
「はじめにおわりがある。抵抗するなら最初に抵抗
せよ。歓喜するなら最後に歓喜せよ。途中で泣くな。
途中で笑うな。」
      ―むのたけじ詞集『たいまつ』より―


---------------------------------------------------

■1.みんないい味出しています!-新宿フレネ映画作り■

http://www.jfreinet.com/report/index2006.htm

「よし!練習やるよー!」
今日も気合を入れて、映画作りの稽古に取り組む、
キャストのみんな。

今日は主役のりょうすけ、謎の役木幡マンも参加!
そうそうたる顔ぶれ!?

「木幡さんの芝居は、過剰すぎる!」
ノリノリの木幡マンを見て、元演劇部のドラゴンか
らの指摘(泣)

みんな生き生きと自分らしい自然なお芝居をしてい
ます。名役者たち!
みんなこんな才能があったんだね!感動の新発見。

「何?あはははは」
出演していない子も様子を見に来たりして。出来上
がりが楽しみだねぇ!

連日の練習で、自分のセリフはもちろん、
「ほら、~ってセリフだよ」
と、他の子のセリフも覚えつつあります。みんなで
サポートしながらのいい雰囲気。

そろそろ台本を持たずに通しでできそうかな??


■2.なり代わり自己紹介-新宿■
   ↓
http://www.jfreinet.com/report/index2006.htm

初対面の場合など、お互いに知り合うために必要な
のは?「自己紹介!」と、シー君。そこから時間や
経験をともにして、理解を深めていくもの。

一つのスペースで一日を共に過ごしているみんな。
「君のこれが嫌!」という会話が飛び交っているけ
れど、「君のここがいい!」という会話は…なかな
か無いもの。

いいところも悪いところも気づいてはいるのだろう
けど、相手の悪いところはぱっと目についてしまう
ものかもしれないね。

そこで今日は相手に代わってその人を紹介してみよう!

ルールは二つだけ。
「悪口は言わない。3つ以上の特徴をあげる。」

● よう君→OBドラゴン

・ぷぎゃーと言って走ってきます。
「…ユ、ユーモアということだね」
「かなり苦しいフォローだね」
・ハガキのお返事をきちんとくれます(=律儀)
・やさしい。

● ドラゴン→おきょう

・第一印象はいい。
・飲まなければいい話相手になる。飲んだらもっと
 おもしろい。

● おきょう→ともちゃん

・気持ちよくお手伝いをしてくれる。
・いつもにこにこしていて、あまり怒らない。
「それってすごくいいことだよね!」と、みんな。
・お姉さん役として小さい子のお世話をしてくれる。

いいところを言ってもらえると嬉しいもの。よい雰
囲気を作るためには大事な気づきだね。

そこに気づけていれば困ったときにお互い助け合え
るんじゃないかな。

同じ時間を過ごす中で、みんなのいいところにたく
さん気づけたいいね!
そしてそういう場所をみんなで作っていけたらね!!


■3.OB、続々!合格の朗報も!■
   ↓
http://www.jfreinet.com/report/index2006.htm

ワーキングホリディーでニュージーランドに行って
いた周君が帰国してフレネにやって来た。ワーキン
グホリディーを希望しているゆうき君にいろいろと
アドバイス。

「チャース!」今度はドラゴン。
「今年は大学受けなかったよ」
代表・木幡が受験についていろいろアドバイス。

そうこうしているうちに今度はまっつぁん、そして
大学合格発表を待つばかりのじゅん君も…。

リンリンリリーン、リンリリリリンリン!電話のベ
ルが鳴る。「木幡さん、お久しぶりです。とうこで
す。多摩美術大学、合格しました!」

おおーーー!現役一発合格か!

フレネにOB&OGの声がこだまする一日でした。

vol/1310

============= ◆   日刊通信   ◆ =============
============= ◆ デイリー・フレネ ◆ =============
-------------------- VOL/1310--------- 2007/03/06
//////// CONTENTS //////////////////////////////
1.ひできのオーストラリア便り(4)「落ちこぼれの違い」―1
2.フレネ映画 いよいよ演技練習!-新宿
3.お授業―フレネ、そして学校
==================================================

★今日はなんの日
1957 黒いアフリカ、ガーナが独立

★今日の花言葉
ひなぎく(明朗)

★今日は誰の誕生日
アンジェイ・ワイダ(映画監督 ポーランド 1926)
ミケランジェロ(芸術化 伊 1475)

★今日の名言

「愛国心は、無頼漢の最後の避難所である」
―サミュエル・ジョンソン(英国の文人)―

---------------------------------------------------

■1.ひできのオーストラリア便り(4)「落ちこぼれの違い」―1■

http://www.jfreinet.com/report/index2006.htm

「落ちこぼれの違い」―1

日本での落ちこぼれと言われる人は、こじつけの学
習の押し付けに、「自分はこんなことしたくはない」
と思っている人の反発の意識が、無意識のうちに勉
強のレベルを下げ、その結果学校からつまはじきに
された人ではないでしょうか。

意識または無意識のうちに、反発心というものがあ
り、それがその人の自己同一性確立の柱ならば、反
発しなければ、自分というものが崩壊してしまうの
です。

崩壊というものよりかは、自己同一間の確立の失敗
が待っているのでしょう。そして、失敗がもたらす
ものとは、深い心の亀裂と、それを肯定しようと、
内在する意識が引き起こす自己防衛のための自己嫌
悪です。

一方、オーストラリアの落ちこぼれ群は、ただ「や
りたいこと」といものが周りから評価されづらいも
のであったり、ただその場での楽しい時間を過ごし
ていた
いだけです。

前者は、自己同一性確立が変な方向に確立されてし
まっているだけです。一緒にジムに行くことがある、
マリファナの売人だった友人はこう言っています。

「マリファナを売ればいつでも枕の下に大金を置い
て居れるじゃないか、まじめに働くのも悪くはない
が、それでは少ないじゃないか。別の収入源があっ
て、そのおかげで遊んで楽しく今をやっていけるか
ら別に何も俺は悪いことはしてないよ。何かやりた
いことがあるから、みんな働くんだから。マリファ
ナの種類にもよるけれど、欲しい人がいるから売れ
るんだし、俺は、その人達に商品を渡してるだけだ
よ。今を楽しまないで、未来の為にとがんばっても、
それは今を無駄に過ごしているだけだと思うよ。ち
ょっと法律に触れることはあっても、俺は別に悪い
とは思ってないよ」

彼は、鉄格子の部屋で半年間過ごさなければならな
いのですが、しっかり働くこともでき、将来やりた
いことなどがあれば、しっかりやっていけるものと
思います。

彼はいくらでも、その自立、自治心を別の方法で生
かすことができます。後者は、うっすらではあるけ
れども、やりたいことにむかって自分の身を挺する
ことはできます。

オーストラリアで、やりたいことを持っていない人
に出会ったことは未だありません。オーストラリア
で、一見自己嫌悪に陥ってるように見える生徒も、
自分の目標に対して、自分の能力が劣っているとい
うことを後ろめたい思いで考えているだけです。

オーストラリアの人達には、何をしたいのか、それ
に対して何をするべきなのか、というものがしっか
りあります。

彼ら、オーストラリアの生徒の高校へ通う目的とは、
すなわち自分の目標を達成するためであり、高校と
は、その目標に対しての自分の能力を補う場所とし
てしっかりと位置づけられています。

そして、その高校のシステムは至って明快で、自分
のやりたい科目を好きなように選べることです。高
校の後大学に入っても学びたいという生徒は、その
大学のために必要な資格、また大学に入ってから進
む科目の前準備の為の教科を選べます。

また、高校一年生にして、二年生の科目、二年生に
して三年生の科目を一つ以上取れます。これによっ
て、沢山の科目をやりたい生徒は、前年からその準
備ができるようになります。「押し付け」ではなく、
自分のやりたいことに必要な科目を選ぶことができ
るので「自分はこんなことはしたくない」などと悩
んでいる必要は少ないのです。
                    (続く)


■2.フレネ映画 いよいよ演技練習!-新宿■
   ↓
http://www.jfreinet.com/report/index2006.htm

なんとかまとまった台本。今週からいよいよ実際にセ
リフを読んでいきます。

まずは出演者を集めて配役と台本の読み方などを、も
もちゃんが説明してくれました。

一度流し読みをしたところ…
「みんな結構うまい!」
「実際動いてできるかもね」

静止しての練習がもったいないくらい、みんななかな
かの役者です。そして実際に体を動かしてのセリフ合
わせ。それぞれのキャラクターに合ったセリフや配役
は、成功の兆し。
「そうそう!感じ出てるよ!」

3回も読みあわせをしていくと、人前で声を出す・表
現するということにも慣れて(最初から平気な様子で
したが…)、演技力に拍車がかかっていきます!
シーくんのお尻は、演技の一つです…

ももちゃんはともちゃんに直接演技指導。
練習を重ねるごとに気分も高まっていきます。

明日も練習だ!

■3.お授業―フレネ、そして学校■
   ↓
http://www.jfreinet.com/report/index2006.htm

今日のお授業は、数学のベン図の説明から。
「じゃぁ、このホワイトボードを子どもの活動する場
所にして、フレネの輪と学校の輪を書くと…。」と、
みんなでフレネと学校の違いを考えてみる。

まず最初に出てきた意見が、
「フレネにはボランティアがいる!」
みんなにとって、普段いかに近くの存在なのかがわ
かるなぁ。ありがたい限り。

その後も、キーワードとなるのは、
『マイペース』
『自分で決める』
『管理される』などなど…。

「フレネには会費があるねぇ。」
「学校は?給食費とか。」
「それは、食費みたいなものかな。ずっと食べていな
かったら返ってくるでしょ??」
これも大きな違いの一つ。公立の学校以外では通う
こと自体にお金がかかるね。

●義務教育??

さらには『義務教育』という言葉がキーワードに。
「子どもは、学校に行かなきゃ行けない義務がある
んでしょ?」
「学校でもそうやって言われたし。」
ちょっと悲しくなる現実。みんなの歩いてきた道が何と
なく見える。

「こういう考え方もあるんだよ。僕はこっちの考え方。」
と、説明。

義務教育の『義務』とは大人が子どもに対して負うも
の。これは、保護者のみならず社会の大人全体が負
うべきもの。子どもの活動する場所を提供していくの
かが、大人の義務。

「じゃぁ、子どもは??」
「子どもには、生まれた瞬間から教育を受ける権利が
あるんだよ。だから、みんなの目から見たら、権利教
育。自分の権利をどこで行使するかは、みんなの手の
中にあるんだよ。」

vol/1310

============= ◆   日刊通信   ◆ =============
============= ◆ デイリー・フレネ ◆ =============
-------------------- VOL/1310--------- 2007/03/06
//////// CONTENTS //////////////////////////////
1.ひできのオーストラリア便り(4)「落ちこぼれの違い」―1
2.フレネ映画 いよいよ演技練習!-新宿
3.
==================================================

★今日はなんの日
1957 黒いアフリカ、ガーナが独立

★今日の花言葉
ひなぎく(明朗)

★今日は誰の誕生日
アンジェイ・ワイダ(映画監督 ポーランド 1926)
ミケランジェロ(芸術化 伊 1475)

★今日の名言

「愛国心は、無頼漢の最後の避難所である」
―サミュエル・ジョンソン(英国の文人)―

---------------------------------------------------

■1.ひできのオーストラリア便り(4)「落ちこぼれの違い」―1■

http://www.jfreinet.com/report/index2006.htm

「落ちこぼれの違い」―1

日本での落ちこぼれと言われる人は、こじつけの学
習の押し付けに、「自分はこんなことしたくはない」
と思っている人の反発の意識が、無意識のうちに勉
強のレベルを下げ、その結果学校からつまはじきに
された人ではないでしょうか。

意識または無意識のうちに、反発心というものがあ
り、それがその人の自己同一性確立の柱ならば、反
発しなければ、自分というものが崩壊してしまうの
です。

崩壊というものよりかは、自己同一間の確立の失敗
が待っているのでしょう。そして、失敗がもたらす
ものとは、深い心の亀裂と、それを肯定しようと、
内在する意識が引き起こす自己防衛のための自己嫌
悪です。

一方、オーストラリアの落ちこぼれ群は、ただ「や
りたいこと」といものが周りから評価されづらいも
のであったり、ただその場での楽しい時間を過ごし
ていた
いだけです。

前者は、自己同一性確立が変な方向に確立されてし
まっているだけです。一緒にジムに行くことがある、
マリファナの売人だった友人はこう言っています。

「マリファナを売ればいつでも枕の下に大金を置い
て居れるじゃないか、まじめに働くのも悪くはない
が、それでは少ないじゃないか。別の収入源があっ
て、そのおかげで遊んで楽しく今をやっていけるか
ら別に何も俺は悪いことはしてないよ。何かやりた
いことがあるから、みんな働くんだから。マリファ
ナの種類にもよるけれど、欲しい人がいるから売れ
るんだし、俺は、その人達に商品を渡してるだけだ
よ。今を楽しまないで、未来の為にとがんばっても、
それは今を無駄に過ごしているだけだと思うよ。ち
ょっと法律に触れることはあっても、俺は別に悪い
とは思ってないよ」

彼は、鉄格子の部屋で半年間過ごさなければならな
いのですが、しっかり働くこともでき、将来やりた
いことなどがあれば、しっかりやっていけるものと
思います。

彼はいくらでも、その自立、自治心を別の方法で生
かすことができます。後者は、うっすらではあるけ
れども、やりたいことにむかって自分の身を挺する
ことはできます。

オーストラリアで、やりたいことを持っていない人
に出会ったことは未だありません。オーストラリア
で、一見自己嫌悪に陥ってるように見える生徒も、
自分の目標に対して、自分の能力が劣っているとい
うことを後ろめたい思いで考えているだけです。

オーストラリアの人達には、何をしたいのか、それ
に対して何をするべきなのか、というものがしっか
りあります。

彼ら、オーストラリアの生徒の高校へ通う目的とは、
すなわち自分の目標を達成するためであり、高校と
は、その目標に対しての自分の能力を補う場所とし
てしっかりと位置づけられています。

そして、その高校のシステムは至って明快で、自分
のやりたい科目を好きなように選べることです。高
校の後大学に入っても学びたいという生徒は、その
大学のために必要な資格、また大学に入ってから進
む科目の前準備の為の教科を選べます。

また、高校一年生にして、二年生の科目、二年生に
して三年生の科目を一つ以上取れます。これによっ
て、沢山の科目をやりたい生徒は、前年からその準
備ができるようになります。「押し付け」ではなく、
自分のやりたいことに必要な科目を選ぶことができ
るので「自分はこんなことはしたくない」などと悩
んでいる必要は少ないのです。
                    (続く)


■2.フレネ映画 いよいよ演技練習!-新宿■
   ↓
http://www.jfreinet.com/report/index2006.htm

なんとかまとまった台本。今週からいよいよ実際にセ
リフを読んでいきます。

まずは出演者を集めて配役と台本の読み方などを、も
もちゃんが説明してくれました。

一度流し読みをしたところ…
「みんな結構うまい!」
「実際動いてできるかもね」

静止しての練習がもったいないくらい、みんななかな
かの役者です。そして実際に体を動かしてのセリフ合
わせ。それぞれのキャラクターに合ったセリフや配役
は、成功の兆し。
「そうそう!感じ出てるよ!」

3回も読みあわせをしていくと、人前で声を出す・表
現するということにも慣れて(最初から平気な様子で
したが…)、演技力に拍車がかかっていきます!
シーくんのお尻は、演技の一つです…

ももちゃんはともちゃんに直接演技指導。
練習を重ねるごとに気分も高まっていきます。

明日も練習だ!

■3.お授業―フレネ、そして学校■
   ↓
http://www.jfreinet.com/report/index2006.htm

今日のお授業は、数学のベン図の説明から。
「じゃぁ、このホワイトボードを子どもの活動する場
所にして、フレネの輪と学校の輪を書くと…。」と、
みんなでフレネと学校の違いを考えてみる。

まず最初に出てきた意見が、
「フレネにはボランティアがいる!」
みんなにとって、普段いかに近くの存在なのかがわ
かるなぁ。ありがたい限り。

その後も、キーワードとなるのは、
『マイペース』
『自分で決める』
『管理される』などなど…。

「フレネには会費があるねぇ。」
「学校は?給食費とか。」
「それは、食費みたいなものかな。ずっと食べていな
かったら返ってくるでしょ??」
これも大きな違いの一つ。公立の学校以外では通う
こと自体にお金がかかるね。

●義務教育??

さらには『義務教育』という言葉がキーワードに。
「子どもは、学校に行かなきゃ行けない義務がある
んでしょ?」
「学校でもそうやって言われたし。」
ちょっと悲しくなる現実。みんなの歩いてきた道が何と
なく見える。

「こういう考え方もあるんだよ。僕はこっちの考え方。」
と、説明。

義務教育の『義務』とは大人が子どもに対して負うも
の。これは、保護者のみならず社会の大人全体が負
うべきもの。子どもの活動する場所を提供していくの
かが、大人の義務。

「じゃぁ、子どもは??」
「子どもには、生まれた瞬間から教育を受ける権利が
あるんだよ。だから、みんなの目から見たら、権利教
育。自分の権利をどこで行使するかは、みんなの手の
中にあるんだよ。」