デイリーフレネ

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2006年01月11日

vol/1117

============= ◆   日刊通信   ◆ =============
============= ◆ デイリー・フレネ ◆ =============
-------------------- VOL/1117--------- 2006/01/11
//////// CONTENTS //////////////////////////////
1.英樹が来た!―新宿あれこれ
2.ジャパンフレネ熊谷あれこれ
3.新春スペシャル 連載小説「教師のモラル」-仰げば尊と師(1)
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★今日はなんの日

1851 中国で太平天国の乱

★今日の花言葉

においひば 「堅い友情」

★今日は誰の誕生日

ちばてつや (マンガ家 1939)

★今日の名言

「あなたたちはすべて『与えられるもの』と思っている
から失望するのよ。そうじゃなくて『自分が属している
世界は自分の力で変えられる』と思わなきゃ、この先も
失望しっぱなしの人生になっちゃうわよ。」
  
―ピーコ―

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新宿のHP作成ソフトのシリアルナンバーがわから
なくなり、「おーい仲間たち」の映像をアップする
ことが出来ませんでした。本日中には、回復する見
込みです。もう少しお待ち下さい。

■1.ひできが来た!―新宿あれこれ■

http://www.jfreinet.com/report/index2005.htm

「おめでとうございまーす」
オーストラリアに留学しているひできの声でフレネ
の中が明るくなった一日でした。

● 太った?たくましくなった?

ひできの顔を見て、木幡の第一声…、
「太ったんじゃないの?オーストラリア牛肉太り!」
「太ってないすよー」

腕も身体も一回りたくましくなった英樹だけれど、
下あごの周りにも肉がついた。

このやり取りをみていたしほ、「私はどう?」
「うん、むちむち」(爆笑)

おもちの食べ過ぎだって…。

● 人身売買

「木幡さんこれなに?」

ぼくの机の上にあった1枚の請求書には…、<人身
売買 430円> <送料 210円> 
人を430円で買って、その送り賃が210円?

「ああ、これはね『人身売買』という本を買ってね、
その送り賃が210円ってこと」
「あー、びっくりした」

● つばさくろねこ

今週と来週分のお散歩の場所を決める。
「映画見に行きたいよー」と、ともちゃん。
「映画の題名は?うん?『翼黒猫』?そんな映画あ
るの?」
「ちがうよ!『つばさクロニクル』!」(爆笑)

おじさんは、なーんもわかりません。

● 恒例いろいろ

一人一品持ち寄りパーティー、人気は木幡の<餃子
鍋>、まちこちゃんお手製のりんごのケーキ。

これまた恒例、商品つき紐引き。最後は、大カルタ
大会。

恒例続きのオープニング!

● そんな犬いるの?

週刊朝日連載、山藤章二のブラックアングルに出て
いた<犬あてクイズ>。質問にとんちで答える。

例えば、「大阪弁で否定する犬」とか「てれやの犬」
などなど。これをクイズとしてみんなに出題。

「えー、『電子レンジに入りたがる犬』?ほんとに
そんな犬いるの?」(爆笑)

おいおい、まじめに考えるなよ…。


■2.ジャパンフレネ熊谷あれこれ■
   ↓
http://www.jfreinet.com/report/index2005.htm

●ミーティング

今日からいよいよ第三期が開始!まずはみんなで
今月の予定を話し合い。

お散歩・お料理・ものつくりとみんなで案を出し合う。
議長のまさるを中心にスムーズな話し合い。

「今月のお料理、何か提案ありますか?」
「八宝菜は?」と、ユータ。
「へ?背中に張るやつ?」と、かい。
「???それってホッカイロでしょ!」と、まさる。
今年もみんな絶好調!!

そして、今年の目標もいくつか提案。
・熊谷通信を作る
・ヒロシマ・ナガサキへ18切符で行く
みんな一致でこれらは決定!

まさるからも掃除のやり方などの提案。いい話し合い
になりました!

●冬休み中の出来事―その1

冬休み中に届いた高卒認定試験の結果。
「テッシー、うかってたよ!!」と、ユータからの電話!
ちょうどボランティアの皆さんとミーティングの最中だっ
たので、実況報告!

夏休み明けから、目標として準備し続けていた国語と
地理が見事に合格!知らせを聞いたみんなも感極ま
って、拍手喝さいの渦でした!

本当に良かった!おめでとう!!

●冬休み中の出来事―その2

冬休み中に行った大掃除。
「12月19日ね!」と、確認をしておいたけれどかい
が来ない…。

すると、今日会って開口一番、
「実はさ、26日掃除に来たんだけど誰もいなくて2時
間も待ったんだよ!」と、かい…。かわいそうに…。

「みんないろいろ買いに行ったと思ってスーパーまで
行っちゃったりして…。」ますますかわいそうに…。

一週間遅れの大仕事でした…。


■3.連載小説「教師のモラル」-仰げば尊と師(1)■
   
かつて木幡が書いた短編小説を手直しし掲載する新
春スペシャル!某雑誌に掲載されました。

         (1)

オーストラリアにホームスティしている明から絵は
がきが届いた。

「ハロー!北野、元気でやってるか?相変わらず、
腰が痛いなんて言ってるんじゃないだろうな!授業
、休むなよ!とりあえず、オーストラリアに着いた
よ。空気はうまいし、めっちゃくちゃに広いし、食
いもんはうまいし、言うことなしだ!そちらも、元
気でやってちょうだい。バイバイー…」

(あいかわらず馬鹿やってんじゃないだろうな。し
かし、明のやつ、この文面を見ると俺のことをまっ
たく師として仰いでいないな。まるで友達感覚じゃ
ないか…。ま、いいか。)

北野広治は、伝統的に自由な校風を持つS県の公立
高校に勤務して12年このかた、先生と呼ばれたこと
がないという全く珍しい資質を持っている。普通は
「北野!」、良くて「北野さん!」または「きたテ
ィー!(北野ティーチャーの略)」としか呼ばれな
いのだ。

もちろん、その原因は、北野自身にある。一応、数
学を担当しているのだが、その教え方が尋常ではな
い。一つの単元をストーリー風に仕立て上げ、その
登場人物が様々な困難にぶち当たり冒険していく過
程で微分や積分を教えていく(高校生向けにこのご
ろは恋愛物も多い)。

一見すると数学の論理性や重厚さなど微塵も感じら
れない軽薄短小の授業を一貫して行っているのであ
る。いわゆる一つのパフォーマンスというやつです
ね!

そんな授業を生徒はニヤニヤしながら拝聴し、「北
野の数学、あれはあれとしておもしろいけれど、大
学受験向きじゃないね」というのが一般的風潮にな
っているのだった。が、しかし、離れてみてわかる
互いの良さってことが世間にあるように、担当者が
代わると妙に懐かしく後を引く、そんな授業なので
ある。

もちろん北野が「先生!」と尊敬の念こめて呼ばれ
ないのは、彼の行状にも起因していることは確かだ。

いつだったか、同僚の教師と飲み屋でしこたま飲み、
気づいたときには教室の机を寄せ集め、その上で大
いびきをかいていたことがあった。間の悪いことに、
クラブの早朝練習に登校して来た女子生徒にそれを
発見されてしまった。

「おはよう!あ、だーれー!また、北野でしょう。
学校はホテルじゃないんだからね!なに飲んだの!
日本酒?ビール?」
「う、うーん…、サントリーのオールドだったかな
あ…もう少し寝かせてくれ…」
「もっといいウイスキーにしなさいよ。せめてリザ
ーブぐらいにさ」

その女子生徒が酒屋の娘だったので、このことは笑
い話として片づき、一つの伝説にさえなったのである。

                    (続く)